「真心×共感×信頼」のスパイラル 自院の歴史と記憶に刻みつける

Series:歯科経営者インタビュー

医療法人 きずな
きずな歯科クリニック

理事長

水野貴文

Takafumi Mizuno

※この記事は、2017年1月発行のD RECRUITING JOURNAL
に掲載されたものです。
7年前、スタッフ5人での船出だった
衛生士2名と助手3名。当時関西ではまだ珍しい内覧会の開催に踏み切り、その成功もあって開業前から220名の患者様からアポイントをいただくことができました。「カルテ番号1番の患者様も1万番の患者様にも同じ対応を」と士気高く臨んだのですが、マネジメントに悩み、ついにはストレスで身体にも影響が現れました。
身体に異変…?
短期記憶の障害。ものを覚えていられなくなる現象が起きてしまったのです。原因は、しなければいけない事案と作業の抱え込み過ぎ。真心を追求し、患者様の心に寄り添う治療とおもてなしを実現しようと、開業当初からスタッフにも高い要求をしていました。すると、「きずな歯科のスタッフは働き過ぎ。歯科医院ってもっと暇なとこだよ」という声が他院経験者から発せられ、それに影響を受けてしまう者も出てきてしまったのです。
スタッフとの接し方に迷いが生じた?
新たなことを頼みづらくなり、すべてを自分でやらねばと気負うようになりました。ビジョンの実現のためにやらねばならないことは山積み。全部自分でやるしかない、やるしかない…となった果てに、短期記憶の障害が生じました。ついさっき手帳に書いたことさえ覚えておらず、自分が恐ろしくなりました。
その後、どうなった?
私の異変に気づき、見かねたマネジャーらが私を呼び出し、「院長一人で抱え込み過ぎです。スタッフみんなが心配しています。もっと頼ってください」と。やらねばと考えていることを全部と言われて語り続けた結果、その情報量は模造紙をいっぱいまで埋め尽くすほど。彼らはそれをTO -DOとして整理し、進捗を管理し始めました。私の中で、変化が起こりはじめました。
経営者としてのあり方やほかにも?
はい。人に頼ること、他人を信頼することの意味を知りました。そして信頼すべき人とは誰かということも。「理念の共有に妥協があっては、スタッフも自分も、結果として患者様も幸せにはなれない」。そう覚悟する機会だったと感じています。私の短期記憶障害も、マネジャーらの協力とこの気づきを得たことで、次第に改善していきました。
理念の共有が人材経営のテーマ
採用とマネジメントは一体です。理念に共感できる人を集め、理念の浸透を目指した人材経営を突き詰める。実際、年間約2千万円の教育投資を行っているのも、それを追及することの意味と価値を確信しているからです。そして、理念に共感してくれる現スタッフの彼ら/彼女らを信頼しているからです。今、職場には笑顔があふれています。この道を突き進んでいくつもりです。
PROFILE
1980年大阪府生まれ/2005年広島大学歯学部卒業/神戸市内の開業医院にて勤務後、渡米。ニューヨーク大学をはじめとした学術機関で学び、現地の多くの歯科医院でスペシャリストたちに啓発される/帰国後、愛知県内の開業医院にて勤務後、2009年11月きずな歯科クリニック開業/2017年1月法人化。

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