進化する介護食から見えるもの
Series:Talking About Wellness
以前は「栄養や食べやすさに優れていても味や見た目はイマイチ」、とイメージする人も多かった介護食ですが、近年はさまざまな工夫が凝らされ、常食と変わらない、おいしくて彩り華やかな料理も続々と登場しています。訪問診療や多職種連携で介護に関わっている方は、すでに「介護食」に多くの知見をお持ちかと思いますが、今回は改めてその変遷を振り返ってみたいと思います。
従来の介護食は、味や見た目に加えて、食材選択や調理過程においても複雑で手間がかかるという問題を有していました。そこで2003年、食品メーカーなどで構成された日本介護食品協議会により「ユニバーサルデザインフード」(UDF)の規格が発表されました。UDFは、日常の食事から介護食まで幅広く使える、食べやすさに配慮した食品のことで、レトルト食品や冷凍食品などの調理加工食品、「とろみ調整」食品など、さまざまに展開しています。また、2014年には、農林水産省が「介護食品」を新たな視点でとらえ直し、「スマイルケア食」という枠組みを整備しました。食機能や栄養状態に合った食品を選びやすくすることに加え、おいしさや見た目の美しさも重視した取り組みとなってます。さらに、「食べる場」の範囲も広がりつつあり、介護食を提供するカフェレストランや外食チェーン店なども増えています。これは、高齢者の「外出したい」という意欲惹起にも役立っています。
このように、変化し続けている介護食。「選びやすさ」「食べやすさ」「味」「見た目」の向上によってもたらされた「食べる楽しさ」は生きる喜びとなり、高齢者のQOLの向上・健康寿命の延伸に貢献しています。まさに「食べることは生きること」。食は人生の縮図であり、そして人は口からのみ食べることができます。超高齢社会を迎え、食べることの本質に多くの人が向き合っている現在、「口腔機能の維持」に貢献する歯科医療が改めて見直されています。
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