新たな食の“選択肢”

Series:Talking About Wellness

透明のケースの中で、かすかな鳴き声を立てていたコオロギ。熱した油に放り込まれると、“生き物”だったそれは見る見るうちに“食べ物”へと変わっていく。皿にあけ、岩塩を少し振り、素揚げのできあがり。その見た目に躊躇しながらも、指でつまんで口へ運ぶ。鼻の奥に広がる、川海老の唐揚げのような香ばしさ。日本人としては決して「知らない味」ではなく、平たく言うと、おいしいのだ――。

食糧危機は、遠い未来の話ではありません。2030年には世界の人口が90億人を超え、十分な食糧供給が保障されない可能性があると言われています。そこで、国連食糧農業機関(FAO)は2013年、昆虫食を推奨する報告書を発表しました。来るべき危機の解決に、食用昆虫が貢献し得るというものです。たんぱく質を多く含み栄養価が高いことに加え、牛や豚などの家畜動物よりも少ない飼料で育てられること、発展途上国においても養殖が容易であることも、利点として挙げられています。

この報告以降、国内でも昆虫食への注目度が高まり、「虫を食べる」イベントが各所で開催されるようになりました。「こんなものまで食べるの?」という驚きと意外性が話題を呼び、参加者も徐々に増加しています。怖いもの見たさで来てみたけれど、食べてみると思いのほかおいしい。その体験によって、昆虫自体への心理的嫌悪感が拭い去られたという人も少なくないようです。

長野県や群馬県では、古くからイナゴ、蜂の子、カイコなどが食べられてきました。世界に目を向けると、タイやベトナム、中国でも虫を常食する地域があります。“ゲテモノ”ではなく、“選択肢”。そう考えることで、新たな食の可能性が浮かび上がるのではないでしょうか。ビーフかチキンかを選ぶように、私たちが「タガメかセミか」を迷う日も遠くはないかも(?)しれません。

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